木枯らし1号とは?発表条件と由来について
「木枯らし(こがらし)1号」とは、秋から冬にかけて初めて吹く強い北寄りの風を指す気象用語です。以下で、発表条件と由来を詳しく説明します。
🌬 木枯らし1号の定義と発表条件
気象庁では「木枯らし1号」を東京と大阪を対象に発表します。
(他の地域では「発表されない」場合がほとんどです)
🔹 発表の条件(東京・大阪共通の目安)
次の条件をすべて満たした場合に「木枯らし1号」となります:
- 期間:10月半ば~11月末ごろ
(立冬の前後を目安に、晩秋~初冬にあたる時期) - 風向:西北西~北の風(つまり北寄りの風)
- 最大風速:おおむね8メートル/秒以上
(気象庁の地上観測データで確認) - 気圧配置:西高東低の冬型(=冬のような天気図)
- 気温の傾向:明確に気温が下がり、寒気の到来を示すこと
👉 この条件を満たした最初の日に「木枯らし1号」と発表されます。
もし該当する日がなければ「発表なし」となる年もあります。
🍂 名前の由来
「木枯らし」という言葉は、木の葉を吹き散らす冷たい風を意味します。
語源は「木を枯らす風」→「木枯らし(こがらし)」という日本古来の表現から来ています。
古くは『万葉集』や『古今和歌集』にも登場し、
冬の訪れを告げる風として日本的な季節感の象徴となっています。
🕊 季節の指標としての意味
木枯らし1号は、
「本格的な冬の入り口」を知らせる合図としてニュースでも取り上げられます。
翌日はぐっと冷え込み、東京などでは初霜や初氷の季節が近づくサインです。
🗓 最近の傾向(参考)
近年は地球温暖化や季節変動の影響で、
「木枯らし1号が吹かない年」も増えています。
たとえば2021年、2023年は東京で発表されませんでした。
今年は11月3日に東京と近畿地方で木枯らし1号が吹いたようです。
2025.11.7




